29日、愛媛県今治市大三島町の大山祇神社で、秋の収穫を祝う「抜穂祭」が行われ、豊作への感謝を捧げました。

大山祇神社の「抜穂祭」は毎年旧暦の9月9日に行われ、600年以上の伝統があります。

まずは白装束にタスキ姿の「抜穂乙女」と呼ばれる16人の女の子が斎田に入り、黄金色に実った稲穂を刈り取りました。

そして、境内の土俵では愛媛県の無形民俗文化財に指定されている「一人角力」が奉納され、力士「一力山」が稲の精霊を相手に熱のこもった3番勝負を繰り広げました。

一力山(今治市職員・菅貞之さん)
「例年以上に実りがよかったのか、稲の精霊が強かった。収穫祭、感謝の気持ち何とか米ができてよかったと思いながら、来年もこれが続きますようにとさせてもらった」

(見物客)
「一人相撲は大変ですよね。一生懸命やられてたんで素晴らしかったです。子どもたちも一生懸命刈り取りしていたので素晴らしかった」
「こういう風に感謝の意を表しながら、日本人はずっと生きてきたんだなと思いました」

3番勝負は稲の精霊が2勝1敗と勝ち越し、参列者が今年の豊作に感謝しました。