2006年以降、上司から暴力やわいせつな行為を日常的に受け精神疾患を患ったとして、陸上自衛隊の男性自衛官が国などを相手取り約1000万円の損害賠償を求める訴えを仙台地方裁判所に起こしました。

原告の男性自衛官:
「事実を隠ぺいして忘れさせるような捜査をしていることが問題だと思っていてそういう環境をどうにか変えていきたい」

訴えを起こしたのは、陸上自衛隊の宮城県内の駐屯地に所属する30代の男性自衛官です。訴えなどによりますと、男性自衛官は2006年以降、上司2人から局部を殴られたり下着を下ろされたりするわいせつな行為を日常的に受けタバコの火を胸に押し付けられる暴力行為もあったということです。

2011年以降、異動に伴い行為はなくなりましたが、2019年頃から再び問題の上司と一緒に仕事をする機会が増え男性自衛官はPTSDを発症しました。

男性自衛官は、所属部隊の対応も不適切だったとして国と上司2人に対し合わせて1000万円の損害賠償の支払いを求めています。

原告の男性自衛官:
「なんで訴えてもこの人たちは助けてくれないんだろう、手を差し伸べてくれないのだろうという思いで毎日過ごしていた」

陸上自衛隊東北方面総監部は、「訴状が届いていないためコメントできない」としています。