岩手県民と警察を「音の架け橋」としてつなぐ県警音楽隊。
創設60年を迎え11月に記念演奏会を控えるなか、練習を続ける隊員たちを取材しました。
「音」に込める隊員の思いとは?

多くの観客の前で美しい音色を響かせるのは2025年で創立60年を迎えた県警音楽隊です。
昭和40年=1965年に発足した県警音楽隊は県民と警察を結ぶ「音の架け橋」として、音楽を通じて県民に交通安全や防犯を呼びかけています。
これまでの県内各地での演奏は延べおよそ3500回に上ります。
17日、滝沢市の体育館で隊員たちは熱心に練習に励んでいました。
その理由は、11月8日に盛岡市民文化ホールで開催される60周年記念演奏会です。発表に向けて2か月間の特別訓練期間でそれぞれのパートや全体の演奏を何度も確認していました。
現在の隊員は22人で警察官としての職務をこなしながら、音楽隊の活動も両立しています。
中には音楽の経験がない隊員も・・・

そのひとりがトロンボーンを担当する盛岡西警察署の山﨑史朝巡査長30歳。
埼玉県出身で音楽隊に配属されて6年になります。
音楽隊への配属は人事異動がきっかけでした。
(山﨑史朝巡査長)
「前向きに適性があると判断していただいて呼ばれたのかなと思う」
2018年4月に警察官として採用されましたが、それまで楽器に触れる機会はほとんどなく、楽譜を読むこともできなかったといいます。
それでも練習を重ね、今ではほかの隊員からも認められる一人前の演奏者です。

(佐藤貴紀楽長)
「音楽経験ゼロからのスタートだったので、最初は戸惑うところも本人はあったかと思うが、今となっては中堅どころとして大活躍してくれてます」
(須藤章隊員)
「音楽隊の隊員として、これからあと何年もやっていける隊員だと思いますし、頼もしいですね」