岡山県内で、いま高級車の盗難が多発しています。これまでは、スマートキーの電波を悪用して車の鍵を開ける「リレーアタック」と呼ばれる手口が主流でしたが…

さらに巧妙な手口による被害が、岡山県で初めて確認されました。

■相次いで「レクサス」4台が盗まれた

11月下旬以降、岡山県内ではトヨタの高級車「レクサスLX」の盗難被害が4件発生した、と岡山県警が発表しました。

※画像はレクサスLXではありません


今回盗難に遭った「レクサスLX」は1台当たり時価700万円~1000万円相当で、民家の駐車場などに停めていた4台が盗まれ、被害額はあわせて約3480万円にのぼるということです。

いずれも深夜から未明にかけての時間帯に盗まれていて、「CANインベーダー」と呼ばれる手口を使ったとみられています。

■「リレーアタック」とは異なる盗難手口「CANインベーダー」とは

CANインベーダーとは何なのでしょうか?

資料提供:岡山県警


(画像に分かりやすい解説があります)
「CAN」とは「Controller Area Network」の略。車の内部にある電子回路や電気系の装置を「接続するための」通信規格で、現在ほどんどの車に搭載されているものです。

資料提供:岡山県警


「CANインベーダー」とは、この「CAN」に、特殊な機器を接続して通信システムに侵入し、ドアロックの解錠などを行うという盗難手口のことです。

作業自体は1人でも可能で、犯行も10分ほどの短時間で行えてしまうということです。

岡山県内で、「CANインベーダー」による盗難被害が確認されたのは初めてですが、全国ではこの手口による盗難が相次いでいて、レクサス以外の高級車の被害も確認されています。

■「CANインベーダー」防ぐための対策は?

警察では、
・ハンドルロックやタイヤロックなどの装着・衝撃や振動を検知し、警報音等を発する防犯装置の装着
・「通信型駐車監視機能付きドライブレコーダー」の装着
・駐車場への「防犯カメラ」や「センサーライト」、シャッターの設置
・車両へのGPS端末の装着などの対策を複数行い、被害に遭わないよう呼びかけています。

この「CANインベーダー」対策については、RSKイブニングニュースで後日詳しくお伝えする予定です。