上田悠右さん、31歳。木の伐採などを手がける山口県山口市のスオウ架線に勤めています。

上田悠右さん
「自然の中で働くこと自体が僕のずっと人生で大事にしてきたことだし、初めてこういう技術職に就いて、技術を磨くおもしろさみたいなところも」

東大阪市出身の上田さん。

小さいころから山で遊ぶのが好きで、大学の山岳部の活動を通じてより自然に興味を持つようになりました。

卒業後も、大阪の大手企業で働きながら、月に1度、環境の大切さを子どもに伝えるボランティア活動を続けてきたといいます。

そこで出会ったのが、妻となる歩美さん。結婚を考え、歩美さんが大学時代にフィールドワークをした山口への移住を決めしました。

上田悠右さん
「自分の中でもサラリーマンやりながら、でも自然に興味あるなと思って。で、移住をきっかけに、もうそれならいっそのことなら好きな業界に飛び込んでみようかなということで、今の会社を見つけて林業始めた流れです」

前職では最後の2年、文書の作成といった事務仕事をしていた経験を生かして…。

上田悠右さん
「大体…13町、ひのきの54年生」
「こんな感じで、ここはその間伐、1伐2残(1列伐採して2列残す)っていうんですけど」
「間伐しないと木が高くなってくると樹間がつまって、日が入らなくなるんですよね」

わかりやすく状況を説明するのが得意な一面もあります。

上田悠右さん
「まず僕らチェーンソーマンが木を倒します。で、あんな感じで、木を寄せます。で、そのあとにハーベスタ(機械)が入って、4メートルごとに丸太に切っていく」

多い日には1日200本以上伐採することもあります。丸太を別の場所へとトラックで運搬するまでが上田さんたちの仕事です。

夏は暑く、冬は寒い。危険と隣り合わせの仕事。それでも大きなやりがいを感じています。

上田悠右さん
「自然が好きならたぶん、誰でもできると思うんですよ。肉体的にやっぱりしんどい部分はあるんですけど、まぁ休憩時間にお昼ごはん食べるときとか、鳥の鳴き声を聞いたりとか、最近カエルがよく出てくるんでカエルかわいいなとか思ったり、そういうよさですかね」

「山口は自然が近く、ごはんがおいしい」と笑顔を見せます。