「西の高野山」とも呼ばれる長崎県五島市の大宝寺で、このほど無病息災を願う伝統の荒行「火渡り」が行われました。

五島市玉之浦町の大宝寺。この日は年に一度の千日祭です。無病息災や家内安全など、それぞれの願いを護摩木に託します。

参拝者「五島には仕事で来ているんですけど無事に勤務を終えるごとお願いしようと」「みんな元気で、世界が平和でありますようにって書きました」「すくすく健康に」

山伏姿の僧侶が四方へ矢を放ったあと祈祷が始まります。大宝寺は701年に開かれ、唐に渡った弘法大師・空海が帰国する際に立ち寄り、密教の教えを説いたとされる寺です。

高さ1.5メートルほどの護摩壇に火がつけられ、護摩木が一枚一枚、炎の中へ投げ入れられます。

燃えた護摩壇を崩して「火渡りの行」です。火が残る灰の上をはだしで歩くことで心を清め、願い事の成就を祈願します。

女性「何か気持ちが浄化されました」

子ども「楽しかった」

母子「初めてだったんで熱かったんですけど、よかったです」

母子「無病息災を願って歩きました。ね。」

寺には島の内外から多くの人が訪れ、熱さに耐えながらも晴れやかな気持ちで参拝していました。