戦後80年に合わせ、東北大学で戦争と復興の記録を伝える展示会があすから始まるのを前に10月10日、報道向けの内覧会が開かれました。当時の学生たちが直面した戦争の記録が並んでいます。

仙台市青葉区の東北大学史料館で、10月11日から始まる企画展では、東北大学や仙台市公文書館など6つの機関から集められた約50点の資料が展示されています。

こちらは、展示は初となる1945年7月10日、仙台空襲による東北大学、当時の東北帝国大学の被害状況をまとめた図面です。

赤く塗られた箇所は火災によって焼けた建物を示していて、全体の約4割が焼け、学生8人が犠牲となりました。

玉置佑規キャスター:
「学生に関する展示も多くあります。こちらは1944年、終戦の前の年に入隊を控えた学生のレポートです。『学問をするという1点に私はとても集中できません』と記されています」

当時の学生の本音も垣間見える貴重な資料の数々も並びます。

東北大学史料館・加藤諭 教授:
「戦争の時代は大学でも自由に教育や研究ができない時代。現在、平和な中で自由に研究や教育ができることの意味を、80年前の日本の戦争体験から改めて知ってもらうことを目的とした企画展」

企画展「学都仙台の記録―戦争と復興―」は10月11日から12月26日まで東北大学史料館で開かれます。入場は無料です。