携帯電話のSIMカードを通信事業者からだまし取ったとして、ベトナム国籍でSIMカード販売会社役員の男ら2人が警視庁に逮捕されました。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、いずれもベトナム国籍で、SIMカードを販売する携帯事業会社の役員、ドー・バン・クオン容疑者(38)と不動産会社役員、グエン・バン・クオック容疑者(40)です。

2人は、ことし2月から6月にかけて何者かと共謀し、通信事業者対して「不審な客には売りません」とうそをついて、3回にわたりあわせて370枚のSIMカードを契約し、だまし取った疑いがもたれています。

警視庁によりますと、2人は自身のSNSや会社HP上に「面倒くさい手続きは不要」「契約不要」などと掲載し、購入者の本人確認をせずだまし取ったSIMカードを販売していたということです。

2人は2020年からのおよそ5年間で、6万6000枚ほどのSIMカードを不正に契約し、日本に住んでいるベトナム人を中心に販売して6000万円ほどの収益を得ていたとみられています。

2人が販売していた不正なSIMカードの一部は特殊詐欺事件で使われていて、都内での被害額はおよそ5000万円にのぼっているということです。

警視庁は、2人の認否を明らかにしていません。