牧之原市への自衛隊派遣要請をめぐり、県内部で情報が共有されていなかった問題について県議会が、再発防止を鈴木知事に申し入れました。県議会は「県民に不信感を与えたことは大変遺憾である」としています。
<県議会危機管理くらし環境委員会伊丹雅治委員長>
「再発防止に向けて体制づくり・仕組みづくりの再構築をしていただきたいと思います」
県議会危機管理くらし環境委員会の委員が鈴木知事に申し入れしたのは牧之原市への自衛隊派遣要請をめぐる問題についてです。
市の杉本市長は、被災地を視察した鈴木知事に対し自衛隊の派遣要請を要求していましたが鈴木知事は9月30日の記者会見で「災害派遣の要件を満たしていないことから自衛隊側が見送りを判断した」と説明しました。
しかし、その後、自衛隊と協議のうえで、県が派遣要請を見送ったことが判明。
10月8日、臨時で開かれた委員会では委員から「自衛隊と話がついたとしても、県民に説明する立場であることを自覚すべき」などと批判が相次ぎました。
委員会は9日、「食い違う情報が発信され県民に不信感を与えたことは大変遺憾である」として鈴木知事に再発防止を求めました。
<鈴木康友知事>
「ご心配、ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。ちゃんと指示・命令系統がしっかりと伝達できるように、再度組織の引き締めを図っていきたい」
県は今後、自衛隊とのやりとりの詳細を組織内でリアルタイムで共有しより正確な判断を行う体制を確立するとしています。