非常に強い台風22号に伴い、伊豆諸島では大雨・暴風・高波の特別警報が発表されていて、一部地域では停電が相次いでいます。

八丈町に設置されたカメラで午前6時半前に撮影された映像です。電柱が傾きだし、そのまま倒れる様子が写っています。

八丈町ではけさ、大雨特別警報が発表されていて、付近では線状降水帯が断続的に発生しています。

記者
「ホテルでは停電が続いています。エレベーターのボタンを押しても表示がつかず、動きません」

八丈町のホテルでは、停電の影響で観光客のために仕入れていた食材などが悪くなると不安の声が聞かれました。

ホテルの支配人
「冷凍・冷蔵ものがそろそろ限界。あしたからの3連休に備えて食材仕入れたが、すべてが台無しになる可能性は大いにある」

大島を除く伊豆諸島全域には暴風特別警報と波浪特別警報が発表されていて、八丈島では最大瞬間風速54.7メートルを観測したほか、午前10時までの24時間に356.5ミリを記録しています。

また、台風の影響は関東各地でもみられていて、神奈川県大磯町の海岸では午前5時半頃、知人と海釣りに来ていた男性が海に流され、その後、死亡しました。

警察によりますと、男性は釣り場所を探して海岸線を歩いていたところ、波にさらわれたということです。


台風による被害が心配される八丈島から現場の様子を伝えてもらいます。

現在、八丈島は暴風域を抜けつつあり、早朝に比べると風雨は少し弱まったように感じます。今は日もさしていますが、うなるような音とともに風が吹くこともあり、周辺の木が一斉に大きく揺れます。

八丈町役場によりますと、6つの避難所に350人ほどが避難しています。

滞在しているホテルでは、プールサイドに建てられていた軽量鉄骨の日よけが倒壊、屋根の一部が吹き飛ばされたほか、雨漏りの影響で床が水浸しになっていて、停電が続くと電動ポンプが動かず、水が使えなくなる心配もあります。

八丈島警察署によると「車が横転している」「屋根が飛んでしまった」という通報もあったということです。


今後の台風の進路などについて、鈴木悠気象予報士の解説です。

ダブル台風が発生中です。

まず、台風22号はこの後、伊豆諸島からは遠ざかっていきますが、伊豆諸島や関東沿岸部の一部、きょう夕方頃にかけて強風域に入り続ける見通しです。この後も強風や高波などにお気をつけください。

きのう、日本の南の海上で台風23号が発生しています。あさってからは3連休という方、多いかもしれませんが、連休中、日本列島に近づいてくるおそれが出てきているんです。

現段階の雨や風の予想を見ていきます。

あすにも大東島地方、連休初日の土曜日は南西諸島、日曜日は九州付近に接近するおそれがあります。月曜日から火曜日、再び伊豆諸島に接近してくる可能性も出てきていますので、今後も最新の情報にお気をつけください。