今年のノーベル化学賞受賞が決まった、京都大学の北川進副学長。

8日午後8時から始まった記者会見での、第一声です。

「かくもこんなに集まっていただきまして感激しております。私がやっていますのは新しい材料作り。特に穴の開いた活性炭やゼオライト。従来のものとは違った新しい機能をもった材料開発をしてきました」
「新しいことをするチャレンジは科学者にとって醍醐味で、辛いこともいっぱいありますが、実際に新しいものを作っていくことを30年以上楽しんでまいりました」
「かくも今般、大きな名誉をいただくことになり非常に感激しておりますし、何より科学を一緒に進めてきた同僚、学生のみなさん、そして海外を含めた博士研究員のみなさんに感謝申し上げたいと思います。そして理解して支えてくれた家族にも感謝しています」
「私はいい環境に恵まれたと思います。福井先生をはじめとした福井学派にどっぷりつかって今日に至ったものとおもいます。また退職年齢を過ぎても研究させていただいた京都大学には非常に感謝しております」

福井先生とは、1981年にアジア人として初めてノーベル化学賞を受賞した福井謙一氏です。

北川氏は、配位結合を利用した「多孔性材料」を開発したことで知られ、この新しい素材を使って、ガスの吸着メカニズムの解明や様新材料の開発が展開されました。

▽入電時は…「不機嫌に取ったらスウェディッシュアカデミーの選考委員長と名乗られたので、びっくり」

また、受賞の連絡を受けた際の状況を訊かれた際、“勧誘の入電かもしれない”と思ったということです。

北川進氏
「私の居室で溜まっていた仕事を片づけておりましたら、(午後)5時半ごろに固定電話が鳴りました。
最近、勧誘の変な電話がよくかかってくるんです。
それで不機嫌に取ったらスウェディッシュアカデミーの選考委員長と名乗られたので、びっくりしました」