青森県八戸市のアパートで女の子が虐待死した事件の裁判で、起訴された33歳の男に対する被告人質問が8日に行われ、事件当日、亡くなった女の子が水に濡れて発見された状況について、女の子の母親か、女の子自らが濡らした可能性を主張しました。

起訴内容によりますと、関川亮 被告(33)は、2024年1月、八戸市のアパートで5歳の宮本望愛ちゃんを交際していた望愛ちゃんの母親と共謀して浴室に連れていきました。そして、水で濡れた望愛ちゃんを約4時間半にわたって放置し、死亡させた罪に問われています。

青森地裁で開かれた8日の裁判では、無罪を主張している関川被告本人への被告人質問が行われました。

関川被告は事件当日、水で濡れた望愛ちゃんが発見された状況について「当日、シャワーをかけたことも水で濡らしたこともないか」と裁判官から問われると、関川被告は「はい」と答えました。

その上で「望愛ちゃんが水で濡れたのは、母親がその後、水で濡らしたのではといま思っている」と話しました。

また、自分が居間にいる時にシャワーの音が聞こえ、望愛ちゃんが1人でシャワーを使えると思ったと話し、母親か望愛ちゃん自らが濡らした可能性を主張しました。

また、事件の前に望愛ちゃんが身体が冷えていたことがあり、関川被告が「ママにやられたの?」と尋ねたところ、望愛ちゃんが「自分でやった」「濡れたりすればママがすぐ救出してくれるから」と話したと証言しました。

この裁判は、10月9日に検察側が関川被告に求刑し、結審する予定です。

判決は10月29日に言い渡されます。