文部科学省はきょう(8日)、大学の学部と修士課程を一貫教育としてあわせて5年で修了できる新たな制度案を中央教育審議会の部会に示しました。

文科省は、海外で修士課程を経て経営者になるなどして活躍する人材が多い現状に照らし、国際的に活躍できる専門性のある人材を育てることを目指しています。

修士号を取得した人数(人口100万人あたり)を見ると、2022年度で以下のようになり、他国を大きく下回ることが分かります。

日本
▼人文社会科学 1万3867人
▼自然科学   5万2259人

米国
▼人文社会科学 39万4651人
▼自然科学   30万2342人

ドイツ(2023年度)
▼人文社会科学 9万6050人
▼自然科学   9万7217人

文科省は、学生が修士課程へ進みやすい環境を整備するために5年間の一貫教育を取り入れることにしたということです。

今後は、大学院設置基準などを改正し、早ければ来年度にも導入予定ですが、1年短くなっても従来と同様の教育を提供できるか文科省がカリキュラムなどを審査する必要があり、実際に一貫教育の枠組みで学生らが入学するのは早くても2027年度以降になると文科省は見込んでいます。