「善悪や白黒がつけられない」

ハンセン病患者の強制隔離を中心になって進めた、光田医師。その実像に迫ろうと、異なる表情の写真を複数枚プロジェクターでキャンバスに投影し、木炭でなぞって仕上げた作品です。

(画家 大島愛さん)
「人柄が素晴らしい方だったという評価や、それに反対する意見もあったり。複雑な光と影みたいなものが人にはあるなと、改めて自分も考えさせられて。結論の出ない問題だなというのもあって、それを作品にしている」

このほかにも出来事の多くは善悪や白黒がつけられないとの思いから制作した作品など、多様な解釈が楽しめる力作が会場を彩ります。

(大島愛さん)
「あらゆるものの背景にいろんな歴史があり、簡単に判断できるものって結構少ない。いろんな作品の持っている、いろんな事情を見て、考えの枠組みみたいなものが広がったらいいなと」

大島愛さんの個展は、瀬戸内市立美術館で今月13日まで開かれています。