勤務実態のない公設秘書の給与をだまし取ったとして、東京地検特捜部は先ほど、元参議院議員の石井章被告ら2人を詐欺の罪で在宅起訴しました。

詐欺の罪で在宅起訴されたのは、元参議院議員の石井章被告(68)です。

石井被告は2021年からの1年半の間、勤務実態がない人物を公設秘書として届け出て、給与およそ828万円を国からだまし取った罪に問われています。

また、特捜部は、石井被告の事務所で事務を担当していた大川香留被告(60)も同様の罪で在宅起訴しました。

関係者によりますと、公設秘書として届け出がされていた人物は石井被告の親族であり、石井被告が理事長を務める社会福祉法人の関係者だということです。

特捜部は先月(8月)27日以降、茨城県取手市の自宅や事務所など複数の関係先を家宅捜索して関係資料などを押収し、事務所関係者などへの事情聴取を通じて、秘書給与をめぐる金の流れの解明を進めていました。

石井被告は取手市出身で、2009年の衆議院選挙で初当選。その後の選挙で落選するも、2016年から参議院議員を務めていました。

石井被告は先月(8月)末、所属していた「日本維新の会」から除名処分を受け、9月1日に議員辞職しています。