香川県内に住む60代女性が特殊詐欺で約8,500万円相当の暗号資産をだまし取られていたことがわかりました。

警察によりますと、今年4月17日、香川県内に住む60代女性の自宅電話に厚生労働省の職員を名乗る男から、「県外の病院で保険証が不正に使用されている」と電話がありました。身に覚えがない旨を伝えると警察官を名乗る男が電話口に出て、詐欺グループのメンバーが女性名義のキャッシュカードを持っていたなどと伝え、調査のため必要として、女性にスマートフォンを契約させ、マイナンバーカードを申請させました。また女性は預金口座や残高も答えたということです。

その後、男らは女性にメッセージアプリをダウンロードさせて連絡、5月23日ごろ検察官を名乗る男が「あなたの預金を差し押さえる。避けるには預金を調査する必要がある。暗号資産を購入し、その暗号資産の動きを確認する調査だ」などと迫り、女性に新たに銀行口座や暗号資産取引所の口座を開設させたうえで、5月26日ごろから6月23日の間に、約8,500万円の暗号資産を購入させ、指示したアドレスに送金させたということです。

女性は送金後も警察官を名乗る男と連絡を取っていましたが、8月上旬ごろ連絡が取れなくなり、警察に相談して被害が発覚しました。

警察では、
・警察官が携帯電話の契約を求めたり、メッセージアプリで連絡を取ったりすることはない。
・調査のため新規の口座開設や暗号資産の購入をもとめることはない。
などとして、警察官をかたる人物から連絡があったら、所属や名前を確認したうえで電話を切り、知人や最寄りの警察署に相談するよう呼びかけています。