山口県宇部市のとある住宅のイルミネーションが、12月1日から約1か月間、点灯されます。そのはじまり26年前―そして、今年が最後の輝きになります。そんな集大成の装飾…準備の様子を取材しました。

10月初旬、目の前の景色が緑から赤へと変わったころ。宇部市沖ノ旦の住宅で、イルミネーションの設置準備が始まりました。

作業に汗を流すのは、清水好美さん(74)。そして、妻のみつ子さん(66)です。

みつ子さん
「小さい時から、きらきらぴかぴかが大好きだったんですよ」
好美さん
「ちょっと分からなかったら、電気屋さんに頭さげて聞きに行ったり、今じゃ人に教えられるくらいの技量になりました」

手作りのイルミネーションは今から26年前に始まりました。
みつ子さん
「家を建てて、装飾したゴールドクレストの鉢植えを玄関に飾っていたんですね。それがものすごくきれいだった。それで二人がはまって、一気に増えていった」
好美さん
「子供が夕方帰ってくるとき、綺麗という言葉で『よし、もうちょっと飾り付けてみよう』というのが単純な始まり」

「きれいだね」のことばを求めて試行錯誤を繰り返した26年…
はじめは白熱球でしたが少しずつLEDへ。年を重ねることに様々なものが加わりました。

みつ子さん
「うちもお城が欲しいな、作りたいなっていったら、主人がまだ仕事していたから毎晩遅くに木枠を必死にねぇ」

シンボルは手作りのお城。修繕のあとが歴史を物語ります。ただ、来年からはその必要もありません。

好美さん
「ある程度の高いところでの作業などを考えると、今が引きどころということですね」
みつ子さん
「もうあるものは全部飾りたい。飾れるものは全部飾りたい。それで盛大に終わりたいと思います」

力も入ります。集大成の装飾…およそ2メートルはある外壁の装飾から、屋上の飾り付けまで、全て2人で作業します。木の家や土台などの大型装飾は好美さん、ロープライトを使ったモチーフなどはみつ子さんの手作りです。

今年初登場のランプ。みつ子さんの最後の作品は、外壁へと飾られました。