北海道室蘭市の不動産業者「イーセブン」が、札幌地裁室蘭支部に破産申請し、11日、破産開始の決定を受けていたことが分かりました。負債総額は、4億7000万円以上になるとみられています。

民間の調査会社、東京商工リサーチによりますと、室蘭市の不動産業者「イーセブン」は、1991年5月に設立され、不動産売買・仲介を主体に、不動産賃貸不動産管理、リフォーム工事などを手がけていました。

ここ数年は、宅地造成に力を入れ、室蘭市のほか、石狩市や北広島市などでも分譲地を販売していました。

住宅ローン金利の低下などで住宅市況が活況を呈し、ピークとなった2020年3月期の売上高は4億5900万円を計上していました。

しかし、それ以降は、建設資材の高騰や地価上昇の影響で、個人住宅の新築着工数は減少傾向となり、2024年3月期の売上高は2億6300万円まで低下、損益面は赤字を余儀なくされ、債務超過に陥ったということです。

2025年3月期においても、市況低迷が続き、苫小牧支店を閉鎖した影響もあり、売上高は7949万円まで落ち込み、損益面は赤字となりました。

こうしたなか、分譲地の在庫資金の負担は重く、厳しい資金繰りを余儀なくされ、業況が回復せず、11日、札幌地裁室蘭支部から、破産開始の決定を受けたということです。負債総額は、4億7000万円以上になるとみられています。