本格的な論戦が交わされている自民党の総裁選。その主要な争点の一つが、“野党との連携”です。ただ、候補者から手をさしのべられている野党側にも複雑な事情があるようです。
連日おこなわれている総裁選の討論会で5人の候補者が必ず口にするこちらの言葉。
小林鷹之 元経済安保担当大臣(50)
「その結果として連立がある」
茂木敏充 前幹事長(69)
「連立の枠組み」
林芳正 官房長官(64)
「連立交渉と、これは同時並行で進める」
高市早苗 前経済安保担当大臣(64)
「連立政権の枠組みを作る」
小泉進次郎 農水大臣(44)
「連立というのは一つの選択肢」
野党との“連立”です。“少数与党”になるなか、石破政権のように政策ごとに連携するのか、連立拡大を目指すのかが争点になっています。
相手として有力視されているのが、日本維新の会です。
日本維新の会 藤田文武 共同代表
「『連立拡大ということを投げかけたい』と言っている(総裁選)候補者がほとんどですから、そういう(連立拡大の)投げかけがあれば、まずテーブルにつくというのは当然のこと」
藤田共同代表は連立入りに前向きな姿勢を滲ませる一方で、維新が掲げる「副首都構想」や「社会保険料の引き下げ」など、政策実現が前提だと強調します。
一方、悩ましい立場におかれているのが、野党第1党の立憲民主党です。
去年の衆議院選挙では自民・公明両党を少数与党に追い込んだものの、立憲は国会での総理大臣指名選挙で野党をまとめきれず、石破総理誕生を許す結果に。
立憲民主党 野田佳彦 代表
「どういう政権構想を描けるかどうか。我々も説明したいと思いますけれども、そういうイメージを持ってらっしゃるのかどうか、だったら誰を首班(総理指名選挙)で選ぶのかというような話をぜひしていきたい」
今回は同じ轍を踏まないよう、野田代表は総理大臣指名選挙での結束を目指して維新や国民民主との協議をおこなうべく、安住幹事長らに指示したことを明らかにしました。
ただ、安住幹事長は主要な野党がまとまったとしても、新たな自民党の総裁に勝つのは難しいと心境を吐露します。
立憲民主党 安住淳 幹事長
「立憲民主党と日本維新の会と国民民主党を足しても残念ながら200議席。だから過半数いかないんですね。これが現実なんです」
引き込みたい自民側と、様々な事情を抱える野党側。来月4日投開票の総裁選のあとも、与野党ともに視界不良の状況が続きそうです。
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