元少年には4800万円の賠償命じる 関係者への賠償請求は棄却

25日行われた判決の言い渡しで、金沢地裁の土屋毅裁判長は、「元少年が、ことさらに赤信号を無視したことで事故が発生した」として、元少年に損害賠償として4800万円余りの支払いを命じました。

金沢地裁・土屋毅裁判長

一方で同乗者3人については「車を加速させながら車線内を走行していたことからすれば、事故が飲酒によるアルコールの影響で発生したとみることには疑問が残り、同乗者らが事故の発生を予見できたとは認められない」として、賠償請求を棄却しました。

また、雇い主だった男性についても「事故前に元少年に車を売却していたことを踏まえると車の所有権は元少年に移転したものと認められる」として、男性に対する賠償請求も棄却しました。

閉廷後、遺族は「同乗者の責任」について言及しました。

亡くなった女性の長男「決して彼ら(同乗者ら)は全く責任がないわけではない。自分たちが全然悪くなかったとかは絶対思ってほしくない。これまでに相手側から一度も謝罪はないし、反省の態度も感じられなかったので正直怒りしかない。この事件や母のことは絶対に忘れないでほしい」

亡くなった女性の長男

遺族は控訴について、弁護士と相談したうえで判断するとしています。