■わずか5文字になった訳文→「え?ここどこ?」…元ネタ “巻11・2414番歌” とは

「梓弓 引きみ緩へみ 来ずは来ず 来ば来そをなぞ 来ずは来ばこそを」
「愛の弓で君のハートを狙ってるでぇ くんのかい?こんのかい!こんのかい?くんのかい!くんの?こんの?」

(万葉社 佐々木良社長)
「万葉歌人たちは、若い人たちが書いているんですよ。恋する世代って10代・20代・30代の世代が書いているので、その世代の言葉を使いたいなと思ってて」
「現代語訳する時、古臭い言葉おじいさんが使うような言葉になりがちなんですけど、書いているのは20代・10代の子たちが書いているので、その言葉を探して使っていこう、というのがSNSであるっていうところですね」
90首を訳した佐々木さんが一番気に入っているのは、「家を飛び出した、恋に悩む男の歌」だそうです。

(佐々木さん)
「恋ふること 慰めかねて 出でて行けば 山を川をも 知らず来にけり」

「『え?ここどこ?』とツイッターとかでも言われるんですけど、『恋をしたので自分を慰めよう』、と家を飛び出して走りましたと』」
「それは、『山を越えて川を越えて来たけども、知らないところに来てしまった』という訳なんですけど、彼の心情としては、失恋したから走ってきたけど、『ここどこ?』という感情を詠んだので、『え?ここどこ?』という訳になりました。

五・七・五・七・七の31文字をいろんな人が訳すと、説明的に長くなるところ、5文字で訳してしまうというところが」

■香川は「万葉の地」これからの若い人たちに知ってもらいたい
「『香川県が万葉集の地』だということを、香川県の人に知ってもらいたいというのはあって」
「どういうアプローチが良いのかわからないですけど、まずはヒットしたという所で、いま香川県にいる若い人たちがどんどん読んでくれたら」
「文化を作っていくのは若者たちなので、香川県と万葉集を将来にわたって作ってくれたらいいなと思っているので、そういう活動ができたらいいなと思ってます」