少子化が進む中、富山県立山町で唯一の助産院が、お産の「空白地帯」解消に挑戦しています。助産師が院内での分娩ができるよう準備を進めていて、クラウドファンディングで安心して出産できる場所作りのための支援を募っています。

富山県立山町唯一の助産院「きなり助産院」を1人で運営する、助産師の桃井さやかさんです。

きなり助産院 桃井さやかさん
「こちらのお部屋を整えて、お母さんが過ごしやすい形でお産できるように対応できる、和室でお布団でっていう形を考えてます」


きなり助産院は去年4月に開業し、現在は立山町と舟橋村から委託を受けて、産後ケア事業を中心に行っています。

来年からは分娩も取り扱うことができるよう、現在、クラウドファンディングで整備費の支援を募っています。
きなり助産院 桃井さやかさん
「(分娩施設が)減ってるからやらないって言ったらなくなってくだけなので」
富山県のまとめによりますと、県内で分娩を担う施設は19か所にとどまっていて、このうち県東部では入善町と黒部市の2か所のみとなっています。
桃井さんはこうしたお産の「空白地帯」で安心して出産できる場所を構えることで、子どもを産み育てたいと思える人が増えてほしいと話します。

きなり助産院 桃井さやかさん
「産むのって本当は幸せなことだと思うんですけど、それが伝わりづらくなっている現状がすごく悲しいなと思うので、幸せだなって思えるようなお産ができたら、『もう1人産みたいな』につながってくれるんじゃないかなと…」


きなり助産院改修のクラウドファンディングは、今月30日まで。助産院へ直接支援金を振り込む「代理支援」も行っているということです。
詳しくはこちら↓
https://readyfor.jp/projects/kinari