■東京2025世界陸上 男子100m予選(13日、東京・国立競技場)
東京世界陸上の初日、男子100mの予選が行われ、3組目に登場した桐生祥秀(29、日本生命)が10秒28(-1.1m)の組5着でフィニッシュ。組3着以内に入ることができず、4着以下のタイム上位3位以内にも圏外となり、準決勝には進めなかった。
前の2組で登場した初出場の守祐陽(21、大東文化大)も、10秒37(+0.1m)の組7着で予選敗退。今季、世界最高タイムを持つK.トンプソン(24、ジャマイカ)が余裕の走りで、9秒95の組1着で突破した。
この日、3組に登場した桐生は、前回王者のN.ライルズ(28、アメリカ)、ジャマイカ選手権3位のA.ブレイク(23)と同組に。予選通過は各組3着以内プラス4着以下タイム上位3人。ライルズの隣のレーンで挑んだ予選は、好スタートを切るも、中盤から徐々に加速するライルズらに抜かれ5着でフィニッシュ。着順、タイムでも拾われず予選敗退となった。ライルズは9秒95の1着で順当に準決勝に駒を進めた。
予選を走り終えた桐生は「もう1、2本走ろうと思ってたんで、自分のこのふがいなさが出たのかなと思います」と肩を落とた。東京での世界陸上で走れたことには「うーん、もっと良い結果を残して、今年日本選手権で優勝して、そのままの勢いで行くつもりが予選という形でつまずいてしまったので、何だろう。まだリレーもあるかもしれないから、心を切らさず、この東京世界陸上しっかり準備したいと思います」と言葉を絞り出した。
桐生は7月の日本選手権を5年ぶりに制し、8月3日の富士北麓ワールドトライアル(山梨)で、自身8年ぶりの9秒台となる9秒99(+1.5)をマーク。個人としての代表の座を手にし、徐々に調子を上げて今大会を迎えていた。