クマの出没が相次ぎ、クマによる全国の人的被害は69人にのぼっています。音楽フェスが延期になるなど、イベントにも影響が出ています。

例年は減少しているはずが…「クマの出没件数」が増加

日比麻音子キャスター:
クマの出没によってイベントにも影響が出てきています。

北海道七飯町で100年以上の伝統があるお祭り「大沼湖水まつり」が中止となりました。クマの出没によって中止になるのは、長い歴史の中でも初めてのことだそうです。

仙台市で行われた女子ゴルフ「明治安田レディス」の初日が中止となり、残る3日間は無観客での開催となってしまったということです。

専門家によると、2025年はクマの出没情報が例年と違うそうです。

環境省の調査によりますと、これまでは繁殖期の6月がピークで、それを過ぎると出没件数は減っていました。しかし、2025年は7月になっても出没件数は減らず、むしろ増えています

専門家によると、出没件数が減らない理由には複合的な様々な要因が考えられるそうで、エサ不足、異常な高温など、原因を特定するのは難しいということです。

被害状況が過去最多だったのは2023年で、被害者が71人、死者は2人。

2025年は速報値で、すでに被害者が69人、死者数は5人。2023年の被害者数に迫るペースになってしまっているわけです。

【クマ被害過去最多ペース(4月~8月)】環境省の調査より
2023年:被害者数71人、うち死者数2人(過去最多)
2025年(速報値):被害者数69人、うち死者数5人