富山県高岡市の出町市長が、新庁舎整備のロードマップを白紙撤回する考えを示したことを受けて、議会側から反発の声が挙がっています。市側は「前市長と手順や進め方で違いがある」としたうえであくまでロードマップを白紙撤回するとしています。

12日開かれた高岡市議会の総務文教委員会。9月3日の代表質問で出町市長が前市長が作った「新庁舎整備のロードマップ」を白紙撤回する考えを示したことを受けて、議員から質問が相次ぎました。

同志会 水口清志議員
「市民の皆さんを巻き込んだ議論を行うためにロードマップを作成したのでありまして、白紙撤回は全くつじつまが合わないと考えています」

市の担当者
「先に市民の方の意見を聞いて、それを踏まえて今後の進め方を決めていくやり方もあろうかと思います。(前市長との)そういった違いが今回の白紙撤回に至った理由でないかと考えています」

これまでの答弁で出町市長はロードマップを白紙撤回した理由について、現庁舎をどうするかといった視点や市民の思いや考えを反映していないとしています。

これに対し議員からは、行政の継続性に疑問が残るといった質問が相次ぎました。

同志会 水口清志議員
「市長が変われば方針も変わるということは一定の理解はするものの、今回の一件は行政の継続性という観点が欠けていると思います」

市の担当者
「庁舎整備を止めるということではなくて、今後どうやってすすめていくかというのを、一旦立ち止まってしっかりと検討したいということであるというふうに私どもは認識しております」

市は「前市長と方針が違うことで新庁舎整備に向けた手順が変わってくる」とした一方、ロードマップについてはあくまで白紙撤回するとしています。