同じ市で「5年で4回」なぜ?

牧之原市で74人がけが、住宅被害は1110棟にのぼった「国内最大級の竜巻」。特徴は被害が広範囲で確認されたということです。
中村さんが映像を撮影したのは5日12時58分。この3分後、6キロ離れた場所でも激しい突風が確認されたのです。
数分の間に離れた場所で、なぜ相次ぎ確認されたのか。
竜巻の発生メカニズムに詳しい 防衛大学校 小林文明 教授
「大きな積乱雲の下に大きな竜巻がうまれ、大きな竜巻が非常に強くなると、中に子どものような竜巻がいっぱいおこる」

小林教授によると、非常に強い竜巻の場合、その大きさは直径1キロにもおよぶことがあり、大きな渦の下では小さな竜巻が発生。これが同時多発的に起こったことで、広範囲で被害をもたらしたとみています。
さらに、牧之原市で竜巻が発生したのは、この5年の間に今回で4回目。湾に面した平野という地形がその要因だといいます。

防衛大学校 小林文明 教授
「積乱雲が発達して上陸しやすい。遮るものが無い所で竜巻が起こる。海に面した平野部は竜巻が起こりやすい」
小林教授によれば、9月から11月は竜巻が起こりやすい時期。もしも竜巻に遭遇したら、建物の中で「風通しの悪い場所」を探すことが重要だといいます。
防衛大学校 小林文明 教授
「アメリカなどでは『バスタブの中に逃げましょう』という教育をされている。バスタブの中で子どもを抱え下にして、自分が上になる。毛布やクッションなどで頭を守る」