須坂市で栽培されている信州の伝統野菜「村山早生(むらやまわせ)ごぼう」の収穫が始まっています。猛暑や雨が少ない影響も出ているようです。
須坂市に伝わる「村山早生(むらやまわせ)ごぼう」。

白く、太い形状で、アクも少なく、柔らかいのが特徴です。皮を剥かずにサラダに入れたり、大ぶりに切って煮たりするのがおすすめだということです。
次世代に継承すべき信州の伝統野菜にも登録されている村山早生ごぼう。村山地区で農業を営む土屋悦男さんと黒岩正勝さん。

先月下旬から収穫を始めました。ゴボウの収穫は全て手作業!
一本一本シャベルで掘っていきます。
種を植えてから4か月ほどで収穫期を迎える村山早生ごぼう、この地で栽培が続けられてきた理由は土の特徴にあります。

畑の周辺を流れる千曲川と百々川(どどがわ)に堆積する土壌は石が混ざっておらず、サラサラして柔らかいといいます。
一方、今年は、猛暑と雨が不足したことでゴボウにも影響が出ているということです。
村山早生ごぼう生産組合副代表 黒岩正勝さん:「雨が少なくて成長が良くないですね、やっぱり伸びも悪いし、掘るのにも土が固くなってしまう」

さらに、暑さ対策のため畑に出る時間にも変化が。
村山早生ごぼう生産組合副代表 黒岩正勝さん:「朝の時間とか、夕方も今の時期だったら午後4時すぎとかでないと畑に来れない、暑くて」
「村山早生ごぼう」の栽培が始まったのは、今から78年前の1947年。

最盛期には、100戸を超える生産農家がいたものの、リンゴなど果樹栽培への転作で現在は10戸に減っています。
生産組合では、農家の減少や高齢化が課題となる中、伝統を守り栽培を続けたいとしています。

村山早生ごぼう生産組合副代表 黒岩正勝さん:「伝統野菜ということで、県から認定受けていますので、その伝統を守っていきたいそれだけです。おいしいですよ!」