愛媛県は南海トラフ巨大地震の被害想定を12年ぶりに見直し、その中間報告を公表しました。

新たに愛媛県今治市でも最大震度7の揺れが想定されています。
県の見直しは、国が今年3月に南海トラフ巨大地震の被害想定を改訂したことを受けたもので、12年ぶりです。

今回は中間報告で、震度や津波の高さといった、被害の前提となる自然現象の想定をとりまとめています。

それによりますと、最大震度7を観測する想定の自治体が、宇和島市や新居浜市のほか新たに今治市も加わって7つの市となりました。
松山市や八幡浜市など残る13の市と町が震度6強を見込んでいます。

さらに最大の津波で県内で最も高いのは、伊方町の佐田岬半島の先端付近で19.4メートルですが、周辺に住宅などのない地点です。

このほか愛南町16.2メートル、八幡浜市、西予市、宇和島市で9メートルを超える予想です。

また、津波による人的被害が増える目安とされる、30センチ以上の浸水面積は西条市が最も広く、地震の揺れで堤防が決壊した場合、およそ3150ヘクタールとなっています。

中村知事
「これを大いに各市町が活用して地域ごとにきめ細かくどうすればいいかを考える材料に使ってほしいと思っている」

県は今年度中に災害関連死を含む人的被害や、建物の被害などをまとめた、最終報告を公表する予定です。