このように共生の輪が広がる一方で医療現場には課題もあります。

甲府脳神経外科では認知症の進行を遅らせる新たな治療薬の点滴投与が去年2月にスタートし、現在およそ30人が投与を受けています。

ただ1回の投与に2時間程度かかり、これが2週に1回、1年半にわたって続くため院内で治療薬を投与する場所の確保が課題となっています。
甲府脳神経外科病院 篠原豊明医師:
「現在の方法だとそろそろ限界で、部屋の確保が難しいという状況にぶつかるが将来的には点滴注射ではなく皮下注射で治療ができるのではという形で治験段階に入っている」

高齢化社会で今後も患者の増加が予想される認知症。
全ての人が支え合いながら共生する社会の実現に向けて行政と民間、医療機関が連携した取り組みが求められています。