大豆や野菜、花きなど広い範囲の農作物に食害を与える病害虫の一種、ハスモンヨトウによる被害拡大が懸念されるとして、県が注意を呼びかけています。

県が28日に出した、病害虫発生予察注意報第4号によりますと、5月から8月にかけて、塩尻市と須坂市に設置されているフェロモントラップによる誘殺頭数が、平年の2倍を超える多さとなっていて、特に塩尻市では、ハスモンヨトウの被害が多発した前の年の誘殺頭数を上回りました。

ハスモンヨトウは、県内では露地では越冬できず、暖かいエリアで越冬した個体が、例年は8月頃から飛来して、9月に最も飛来数が多くなることから、今後さらに飛来数が増えるものと見られます。

食害により白化した大豆の葉 出典:長野県広報資料


飛来したハスモンヨトウは卵を産み、幼虫が大豆や野菜類、花き類、果樹など、非常に多くの農作物を食べて被害を与えることから、県では、ほ場をよく見まわって早期発見と早期の防除に努めることや、ほ場周辺の雑草は増殖源になるとして除草を徹底するよう呼びかけています。