「3人の子供たちが受けた苦しみ、恐怖、どれほどのものだったか皆さん想像できますか?」

左:大上紘彬ちゃん(当時4) 中央:紗彬ちゃん(当時1) 右:倫彬ちゃん(当時3)

大上かおりさん
「ひろくんはあと少しで9月13日まで、あと少しで5歳のお誕生日を迎えるところでした。ともくんと紗彬ちゃんの誕生日が5月なので、次はいよいよ自分の番だ。
カブトムシのケーキを作ろうねってとっても楽しみに、約束をしていました」
「倫彬は3歳になったばっかりで、3歳と七夕の願い事はもっとずっとお母ちゃんといっぱい一緒にいたいなっていう甘えん坊の男の子でした。まだお母さんってうまく言えなくて、私のことをお母ちゃんっていうとっても可愛い子でした」
「紗彬ちゃん、1歳2ヶ月になったばっかりで、まだおっぱいを飲んでるさあやちゃんでした。よちよち歩き始めたね、紗彬ちゃん、まだ、ママって言ったことがありません。なので、私はまだ紗彬ちゃんの言葉になった声を1度も聞いたことがありません」
「3人の子供たちが受けた苦しみ、恐怖、どれほどのものだったか皆さん想像できますか?真っ暗な夜、海の中で車の中に閉じ込められて亡くなっていたひろと、一度は生きて助かったのに生き絶えてしまった紗彬ちゃん、ともくん」
「これが私たち家族があの日失ったものです」
「残ったのは深い悲しみと苦しみです」