太平洋戦争中に水没した山口県宇部市の長生炭鉱で25日、事故犠牲者の遺骨とみられるものが見つかりました。遺骨収集を行う市民団体は、今後、遺族に返還したい考えです。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 井上洋子 共同代表
「お疲れさまでした。ありがとう、ありがとう、ありがとう…」
午後2時ごろ、炭鉱内で作業を行っていた韓国のダイバー2人が、遺骨とみられるものを見つけ出しました。大きいもので42センチあり、坑道の土の中にあったということです。
宇部市の長生炭鉱は、太平洋戦争中の1942年2月、坑道の天井が落ちて水没。183人が犠牲になり、犠牲者は80年以上もの間、海底に取り残されたままでした。
遺骨の発掘と遺族への返還を目指す「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」などは、これまでに沖側にある炭鉱の排気筒・ピーヤから潜り、本坑道に到達。その地点の土の中から、次の調査に向け緊急時用のタンクを設置する作業をしていた韓国のダイバー2人が、犠牲者の遺骨とみられるもの3本を見つけ出しました。
韓国のダイバーは、「近くに3人分のブーツが落ちていた。4人のご遺体を確認した」と話しています。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 井上洋子 共同代表
「やっとご遺骨に巡り会えたという、これは本当に会にとって、遺族にとっても記念すべき日になったなという風に思います」
井上さんは「丁寧に扱ってほしい」と言って警察に手渡しました。今後、警察で確認が行われます。
潜水は26日も行われる予定です。














