東京電力福島第一原発の処理水放出が始まってから、まもなく2年を迎えます。日本産水産物に対して中国は輸入再開を表明しましたが、市民の不安は刷り込まれたままのようです。
北京にある日本料理店。新鮮な魚を使った寿司や海鮮丼が人気です。
30年にわたり中国で腕を振るってきた曽我井料理長が、いま心待ちにしているのは…
北京の料理店「錦食屋」 曽我井充昭 料理長
「マグロの良いのが欲しいです。日本のマグロは全然脂ののりも違うと思います」
日本産の水産物です。
中国外務省 毛寧 報道官
「日本は周辺国と十分な協議を行わないまま一方的に福島核汚染水の放出を開始し、全世界に危険を転嫁した」
2023年8月に始まった福島第一原発の処理水放出について、中国政府は「核汚染水」と呼んで激しく批判。日本産水産物の輸入を全面的に禁止しました。
曽我井さんの店も、一時、客が激減。中国やスペイン産の魚に切り替えてなんとかしのいできましたが、客からは「日本産の水産物を食べたい」という声が寄せられていたといいます。
今年6月、中国政府は日本産の水産物の輸入再開を発表。
曽我井さんの店にも、来月下旬には日本産の魚が入荷する見通しだといいます。
北京の料理店「錦食屋」 曽我井充昭 料理長
「(日本産が中国に入るのは)来月の末のようなので、本当に待ち遠しいです。中国(政府)がOK出しているので、中国人の方も安心して食べられると思います」
来店客
「(Q.店で日本産水産物が出るようになったら食べますか)はい。多分、食べると思います。店が食材の安全を責任を持って管理してくれると信じているからです」
しかし、中国政府がこれまで不安をあおってきたため、慎重な意見も聞かれました。
北京市民
「日本産なら放射能汚染が心配で買いません。普段はノルウェー産などを買います」
「私たちはいつも日本産の水産物は買いません。健康に良くないからです」
2年間にわたり中国政府が日本産水産物の危険性を宣伝したことで、市民の間には「日本産は危ない」という認識が刷り込まれてしまったと食品関連事業の関係者は懸念しています。
ようやく再開する日本産水産物の輸入。今後は、風評被害の払しょくが大きな課題となります。
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