アメリカ南部テキサス州の議会は、来年の中間選挙を前に、連邦議会下院の選挙区割りを変更することを決めました。トランプ大統領が働きかけたもので、これにより共和党が有利になる見込みです。
テキサス州議会の下院は20日、投票を行い、連邦議会下院の選挙区の区割りを変更することを決めました。
この後、州議会上院も決議し、州知事が変更を確定します。
テキサスの連邦下院の議席は38で、現在は共和党が25を占めていますが、新たな区割りでは共和党が優勢な選挙区が5つほど増える見込みです。
区割りの変更は通常、10年ごとの国勢調査の結果に基づいて行われますが、テキサス州議会で多数派の共和党が、30年に実施する国勢調査を待たずに自らの党が有利になる区割り変更法案を提出。
現在、連邦議会でわずかに共和党が民主党の議席を上回る中、来年秋に行われる中間選挙で優位に立とうとトランプ大統領が働きかけたもので、トランプ氏は今月、「テキサスで5議席増やす好機だ。われわれにはその資格がある」と主張していました。
法案をめぐっては、反対する民主党の議員が採決を阻止しようとテキサス州外に逃れ、これに共和党のアボット知事が逮捕状の発行などで脅す事態となっていました。
この問題は他の州にも波紋を広げていて、カリフォルニア州ではニューサム知事が今月、対抗措置として選挙区の区割りを民主党有利に変更する計画を発表。
一方、共和党が強いフロリダ州やミズーリ州などでも区割り変更の検討が進められていると伝えられていて、こうした動きは選挙の信頼性を失いかねないとして大きな物議をかもしています。
注目の記事
「やっと技術が認められた」従業員約70人の町工場が開発 量産可能な最高水準の緩み止め性能のボルト 【苦節21年の道のり 開発編】

“ポンコツ一家”で過ごした5年間 認知症の母と一発屋芸人 にしおかすみこさんが語る「ダメと言わない」介護【前編】

「下請け」は"NGワード" 法改正で消える暗黙の上下関係 フリーランスも保護【2026年から変わること】

パンや味噌汁でもアルコールを検知してしまう?飲酒してなくても摘発されてしまうのか 警察に聞いてみた

【実録・詐欺犯VS警察官】 詐欺電話を受けたのは“本物の警察官”「信号検査・逮捕令状・強制捜査」次々に出る専門用語…人々が騙される巧妙な手口を公開

3年で20本が切断…台湾「海底ケーブル」が直面する脅威と中国の影 最前線・沿岸警備隊パトロールに日本メディア初密着【後編】









