アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が会談しました。トランプ氏はウクライナが求めている、ロシアから再び攻め込まれないための「安全の保証」について、アメリカが関与すると明言しました。
トランプ大統領
「我々は永続的な平和を実現するだろう。すぐに実現することを祈っている。戦闘が長く続くことは望まない。和平が発表されれば、世界中が歓喜するだろう。今から話し合うが、アメリカはウクライナに優れた保護と安全保障を提供するつもりだ」
トランプ氏は18日、ゼレンスキー氏との会談の冒頭で、ウクライナが求めている「安全の保証」について、「ヨーロッパが最前線にいるが、我々も関与する」と明言しました。
また、トランプ氏はアメリカとヨーロッパによる「安全の保証」について、首脳会談の際にプーチン氏が受け入れる考えを示したとも説明しました。
一方で、トランプ氏はウクライナやヨーロッパが求めている一時的な停戦について、「必要とは思わない。戦闘を継続しながらでも和平合意を交渉することはできる」と述べました。恒久的な和平合意を結ぶまで戦闘を続け、時間稼ぎを図るプーチン氏に同調するような姿勢を改めて示した形です。
また、会談ではロシアが要求する一方、ウクライナが拒否している東部ドンバス地方の領土の割譲についても話し合われたとみられます。
トランプ氏とゼレンスキー氏の個別の会談は1時間半ほどで終了し、2人は「良い会談だった」などと話しています。
その後、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパの首脳らを交えた異例の拡大会合が行われました。その冒頭、トランプ氏はウクライナでの戦闘について、「1、2週間のうちに解決できるか分かるだろう」との見通しを示しました。
一方、ドイツのメルツ首相は「次回の会合が停戦なしに行われるとは考えられない」と述べ、アメリカとヨーロッパで協調して、まずは停戦を目指すべきだという考えを示しました。
また、フランスのマクロン大統領は「安全の保証」をめぐって、「おそらく4者会談も必要になるだろう」と指摘し、アメリカ・ロシア・ウクライナの3者会談が行われたあと、ヨーロッパも加えた形の会合が必要になるという認識を示しました。
トランプ氏は一連の会談の終了後、プーチン氏と電話で会談し、「プーチン氏とゼレンスキー氏の2人による首脳会談の調整を始めた」と明らかにしました。SNSに投稿したもので、2人での首脳会談が行われたあと、トランプ氏も交えた3者での会談を行う方針だとしています。
トランプ氏は18日の一連の会談について、「これは4年近く続いている戦争の中で非常に良い最初の一歩になった」と意義を強調しています。
こうした中、タス通信によりますと、ロシアのウシャコフ大統領補佐官は19日、プーチン大統領がトランプ大統領と電話会談を行い、トランプ氏からゼレンスキー大統領やヨーロッパ首脳らとの会談について報告を受けたと明らかにしました。
プーチン氏とトランプ氏はロシアとウクライナの代表団による直接交渉を継続することへの支持を表明し、そのうえで、直接交渉に参加する代表者のレベルを引き上げる可能性についても議論したとしています。
また、両首脳はウクライナ問題や国際問題、2国間関係などについて、引き続き緊密に連絡を取り合うことで合意したということです。
プーチン氏は会談の中で、ウクライナ問題の長期的解決に向けたトランプ氏の努力の重要性を改めて指摘。
ウシャコフ氏によると、電話会談はおよそ40分間行われ、非常に建設的だったとしています。
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