ロシア側にとっては「成功」ともいえる今回の首脳会談ですが、アメリカ側に成果はあったのでしょうか。中継です。

首脳会談が行われた米軍基地前です。会談後、トランプ大統領は保守系メディアのFOXニュースに自己評価を聞かれ、10点満点だったと話しましたが、合意には至っておらず、停戦に向けた進展は不透明なままです。

共同会見では、プーチン大統領がおよそ8分間にわたって従来の主張を繰り返したのに対し、トランプ氏が話した時間はわずか4分でした。

「一定の進展はあった」「多くの点で合意した」などとアピールしましたが、詳細には踏み込まなかったうえ、記者団の質問に応じなかったため、停戦に向けて具体的な進展があったのかどうかも示されていません。

こうした中、会談後のFOXニュースのインタビューでは、今後のウクライナ情勢について“ロシア寄り”ともとれる発言をしました。

アメリカ トランプ大統領
「今やゼレンスキー大統領にかかっている。欧州諸国も少しは関わる必要はあるが、ゼレンスキー大統領次第だ。(Q.ゼレンスキー氏へのアドバイスは)取引だ。取引をしなければならない」

会談前、トランプ氏はロシアが停戦に合意しなければ「厳しい措置」を科すと警告していましたが、それどころか和平実現を急ぐ姿勢をプーチン氏につけ込まれたとも言えます。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、プーチン氏が大統領専用車に同乗したことなどを念頭に「派手な演出の成果もほとんどなくワシントンに戻ってくる」と伝えるなど、地元メディアの多くが厳しい見方を示しています。