中国の高級酒・茅台酒(まおたいしゅ)を製造する企業の売上高と純利益の伸び率が2015年以来の低水準となりました。習近平政権が推し進める公務員の「倹約令」が背景にあるものとみられます。

中国メディアが報じた中国の酒造大手「貴州茅台酒」の今年の上半期の決算は、売上高が前の年の同じ時期と比べ9.2%の伸びとなり2015年以来の1桁台、純利益も2015年以来、最低の水準だということです。

中国では「茅台酒」は接待や贈答に用いられることで知られていますが、中国政府は今年5月、公務員に対する「倹約の徹底と浪費の防止に関する条例」を改正し、仕事の会食で高級料理や酒、たばこを出すことを禁止しました。

習近平政権が推し進める公務員の「倹約令」によって高級酒の需要が落ち込んだことが、伸び率の鈍化につながったものとみられます。