戦時中は朝鮮半島で暮らし、戦後、高知に戻ってきた高知市在住の92歳の女性が「戦争と食糧難」をテーマに講演しました。終戦直後は食糧不足で厳しい生活を経験し、改めて平和の大切さを訴えました。

この催しは「8・15戦争を語りつぐつどい実行委員会」が、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えようと毎年開いています。この中で「戦争と食糧難」をテーマにした講演では、太平洋戦争などを経験した弘瀬和子(ひろせ・かずこ)さんが、戦後の高知市での暮らしについて語りました。

(弘瀬和子さん(92))
「食べ物がない、配給もありますよ。配給はほとんどがサツマイモを干したもの。援助された小麦粉は少しあって空腹を癒すほどのものではありません。食べるものを自分で確保しなければならない。お店がない、一坪の畑もない。とにかく(食べ物を)確保せんといかん」

催しにはおよそ130人が参加。弘瀬さんの体験談に耳を傾けながら、「悲惨な戦争を繰り返してはならない」と気持ちを強くしていました。

(参加者)
「私は父が戦死してますので、本当に(戦争は)いけません。平和は良いです、憲法9条は良いです」
「ガザで起こっていることは絶対に許されないことだと改めて思いました。一般の人にとっては本当に戦争は何もいいことはないと強く思います」