高校生ラガーマンの聖地 “花園への切符” を懸けた高校ラグビー長崎県大会の決勝が23日に行われます。決勝でぶつかる長崎北陽台と長崎北──2校を取材しました。
■ 壁を乗り越えられないのは“接点の強さ”の差
2018年以降、県内では負け知らずの絶対王者・「長崎北陽台」


高校日本代表候補3人を擁し戦力は全国でも上位クラスです。

今年の花園予選は、準々決勝 対 諫早農業(99-0)、準決勝 対 長崎南山(64-0)と、これまで2試合を戦い“無失点”。
伝統の鉄壁のディフェンスは今年も健在です。

品川 英貴監督:
「ディフェンスは絶対譲れないところなので、0に抑えているという部分は満足している」

前回の花園(全国高校ラグビー大会)では、ベスト4まであと1歩の“準々決勝敗退”に終わりました。

ベスト4の壁──痛感した差は ”接点の強さ”でした。


キャプテン・白丸 智乃祐 選手:
「試合をしてわかったのはコンタクトの部分。最終的にはコンタクトの部分で負けて、最終的に試合にも負けることになってしまったので、そこをもっと今年は上げていこうということで取り組んでやっています」

浦 敏明さん(FWコーチ):
「勇気を持って勇敢に戦えって。『トレーニングをして体を作れ、体を作れ』って言って、一生懸命やってきた結果が “今の体” やろうと思うけん。それで戦えばいい」

フォワード陣はこの1年とにかく体を当て続け”接点”を鍛えてきました。
レギュラー8人のうち4人が100キロ超え。平均体重は、なんと95キロを超えます!

これは、去年花園を制した東海大大阪仰星高校の97キロに迫る数字です。

品川監督:
「フォワードは特にハードに1年間通して体を当てる練習は良くやっていますので、(全国で)どれくらい通用するか試してみたいところではあります」
■ 2019年 W杯日本大会で魅了され始めたラグビー
全国常連の北陽台には、今年高校からラグビーを始めてレギュラーを掴んだ選手が2人います。

中学時代、空手とバドミントンをしていたプロップの橋本 侑青選手と、サッカー少年だったウィングの田中 堅選手です。

橋本 侑青 選手:
「お父さんがラグビー好きで、日本で開催されたW杯を見て、自分で入りたいと思って」

田中 堅 選手:
「父親がラグビーをしていて。その影響で日本で開催されたラグビーW杯を現地に見に行って、日本代表の活躍を見て、自分もラグビーをしたいなと」

今ではチームに欠かせない選手に成長した2人。

プロップの橋本選手はラグビーを始めて20キロ増量し、最前線で体を張ります。

橋本選手:「自分の体を活かして戦っていきたいと思います」
ウイングの田中選手は50m、6秒4のスピードと、華麗なステップが持ち味です。

準決勝では3トライを決めています。
記者:「決勝は何トライ?」
田中 選手:「…1トライ以上でお願いします」

橋本 選手:「低く見積もりすぎじゃない?」
田中 選手:「じゃあやり直し(笑)」
記者:「決勝は?」
田中 選手:「3トライでお願いします」

目標は “花園ベスト4” ──その壁を超えるためにこの1年やってきました。
決勝で負けるわけにはいきません。

キャプテン 白丸 智乃祐 選手:
「今までやってきたことを自分たちにフォーカスして出すだけだと思うので、しっかり無失点で抑えて。
自分たちが今までやってきた練習の成果を存分に発揮して優勝できればいいかなと思います」














