広島県福山市のJR福山駅前広場の全面広場化を巡り、駅北口へのバスターミナルの移設案が中断を余儀なくされました。市民との対話集会の議論もまとまらず、事業が難航しています。
有識者などで構成される「駅前広場協議会」です。これまで福山駅南口を全面広場化し、南口のバスターミナルを駅北口へ移設する方針をまとめていました。

ターミナルへ行き来するバスの専用道路を設けるには、JR西日本のグループ会社などが所有する建物の一部撤去が必要ですが、それが困難であることが示されました。
JR西日本の担当者
「地下には非常に大型の受水槽があり、構造上、この建物を残した状態で撤去することが非常に困難」
協議会では駅北口の再整備の一時中断を受け入れ、南口の全面広場化を進めていく意見が大勢を占めました。
福山市商店街振興組合連合会
「(全面広場化を目指しながら)段階的・暫定的な整備という形でこれを今後、運用していったらどうか」
福山市立大学教授
「広場がある意味ってあるよねというところは市民感覚として醸成できている」
「市民対話集会」には99人が参加しました。
参加者
「にぎわいの場が福山駅前にできることは、とても良いことだ」
参加者
「交通結節点として整備されたので、その機能を重視する方が良い。広場ははっきり言っていらない」
福山市と市民で認識にズレも…。
参加者
「予算は後から考えましょうはおかしい」
福山市企画財政局 池田圭次 参事
「予算を決めて、その範囲内でどうやっていくかではなくて、どういったものを目指すか、それをまず考えて」
参加者
「じゃあ、予算がどれくらいだったらこれくらいの物ができる、これくらいだったらこれくらいができる、それを提案していかないと」
福山駅前広場協議会 清水義次 座長
「きょうで意見を集約したから、いきなり決めてしまうというのではどうやらないとはっきり認識した」
参加者
「反対派の声が大きくて、賛成派の大事な意見もないがしろにされているかなと感じました」
「対話集会」はもう一度、行なわれることとなりました。