終戦から80年を迎えたきょう(15日)、天皇皇后両陛下が東京・千代田区の日本武道館で行われた「全国戦没者追悼式」に出席し、正午に1分間の黙とうを捧げたあと、天皇陛下がおことばを述べられました。

去年の内容に加え、今年は「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」の一文が追加されたほか、戦後70年の2015年に上皇さまが盛り込まれた「深い反省」の文言を今年も使われました。

【全文掲載】

本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦においてかけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

終戦以来80年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。

戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います。

ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。