15日、終戦から80年を迎えます。
終戦前日、駅前の空襲で亡くなった犠牲者を追悼する慰霊祭が14日、山口県岩国市でありました。

松村東一さん
「原子爆弾、核は絶対いけません。人間どうしが殺し合いをするのは考えてもらわんにゃいけませんね」

当時15歳だった松村東一さんです。
駅で作業をしていた午前11時15分、アメリカ軍のB29の爆撃が襲いました。

日本の敗戦が決定的となり、あと1日で戦争が終わるという8月14日。
駅や鉄道を狙った爆撃で500人以上が亡くなりました。

岩国駅前戦災死没者慰霊祭実行委員会 茶藤淳一 会長
「この地で大空襲があり、多くの方々が亡くなられた史実を知らない方も多くなり、伝えるべき戦災の記憶さえ失われようとしています」

慰霊祭は、駅周辺の自治会が毎年8月14日に行っています。
戦後80年ということもあり、地元の小中学校の児童・生徒たちが折った折り鶴が供えられました。

松村さんは駅からおよそ2キロの場所まで逃げて助かりました。
年を重ねるにつれ生き延びたことが申し訳ないと感じるようになったといいますが、今はそれが自分が生かされた使命だと捉えています。

松村東一さん
「『一生懸命長生きをして体験を伝えてくださいよ』と言われる思いがします。絶対戦争はいけません。今その思いがあります」

参列者は生きて終戦を迎えることができなかった人たちの思いを風化させることなく受け継ぎ、平和への誓いを込めて祈りをささげていました。