盛岡市の女性が神子田朝市の出店者たちとの交流をまとめたエッセイを自費出版しました。朝6時からの朝市だけで手売り販売をしています。江幡記者の報告です。
お盆前、最後の日曜日となった8月10日、盛岡市民の台所神子田朝市は朝早くから大勢の人が訪れていました。お墓に供えるための花々にトウモロコシやゴーヤスイカにブドウ、生産者が手塩にかけた農作物がズラリと並びます。そんな中、一風変わった店がこの日初めて朝市に出店しました。浴衣姿の店主が販売の準備しているのは自費出版の「本」です。
矢野智美さんは県内の放送局でアナウンサーとして働いた後障害者のアート作品を活用したビジネスを展開する盛岡市のヘラルボニーの広報に転身しました。今年5月、第一子を出産し現在は育休中です。矢野さんにとって神子田朝市は特別な場所です。取材者とその対象という枠を超えもはや生活の一部と言えるほどに朝市に通う日々。その中から感じた朝市の魅力やそこに集う人々から聞いた様々な話をエッセイ集「水盆(すいぼん)を持つ人」にまとめました。タイトルにある「水盆」とは矢野さんが映画で見た人々の記憶を貯(た)めそれを別の人が追体験できる魔法の道具から引用したものです。人気のひっつみを作るコツや戦争の体験までエッセイ集には朝市に集う人々の大切な記憶が語り口そのままに収められています。
矢野さんが朝市に通いながら一つひとつ大切に集めてきた人々の記憶が閉じ込められた本はお盆期間中、朝6時から7時まで手渡しで販売しています。エッセイ集「水盆を持つ人」の販売会は15日が最終日です。
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