小学校の校庭で伐採作業が行われていたユーカリの木。

8日、ついに大きな幹が切り倒され、卒業生らが学校のシンボルとの最後の時を過ごしました。

愛媛県今治市立桜井小学校のユーカリの木は、1901年に学校の開校を記念して植樹されました。

市の天然記念物にも指定され親しまれてきましたが、木が枯れていることが判明し、今月7日に伐採作業が始まりました。

(卒業生(80))
「校歌にも歌われていますし、桜井小学校のシンボルです。本当に寂しい」
(桜井小学校運営協議会・楠本芳子会長)
「これほど地域の皆さんに愛されて、卒業生にも見守られているという偉大な存在」

枝が切り落とされたユーカリの木は、翌朝、最後の時を迎えます。

卒業生らが見守る中、幹にチェーンソーの刃が入っていきます。長さ1.2メートルの特大の刃を備えたチェーンソーを使って慎重に作業が進められます。

そして、およそ2時間後…大きな幹がクレーンでつるされ、切り株から切り離されました。重さはおよそ10トン、直径は太いところで2メートル20センチもありました。

里本明美校長も最後を見届けました。

(今治市立桜井小学校・里本明美校長)
「きょうはユーカリとの最後の別れだったので、新しいことを未来に向かって行かなければならないですが、お別れが寂しくて」

(在校生)
「毎日登校したらこの学校の奥にあったので無くなるんだなって感じ、寂しい」

今治市教育委員会は切り株は校庭に残す方針で、来年の全国植樹祭にあわせて新たなユーカリの植樹を計画していて、クラウドファンディングで資金を募ることにしています。

また、伐採された木は木製品に加工し、クラウドファンディングの返礼品や記念品として活用する予定です。