きょうも前線の影響で広い範囲で大雨の予想となっていて、九州では昼すぎにかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。熊本県では、これまで大雨特別警報が7市町に発表されています。

昨夜からきょうにかけて熊本県では線状降水帯が発生し、同じ場所で猛烈な雨が降り続いています。

記者
「玉東町です。道路が冠水し、車が水没しています」

玉名市岱明ではきのう午後11時50分までの3時間に284ミリ、熊本市でも午前1時までの3時間に223ミリの雨が降り、いずれも観測史上最大を記録するなど、平年の8月1か月分を上回る雨が降りました。

土砂災害や浸水、洪水災害の危険度が高まっていて、玉名市・玉東町・宇城市・八代市・氷川町・美里町・上天草市・天草市・長洲町の一部に警戒レベル5の緊急安全確保が発令されています。

この大雨で、甲佐町では午前4時20分ごろ、家族4人が乗る車ががけ崩れに巻き込まれ、母親と子ども2人は消防に救助されましたが、父親の行方が分からなくなっています。

また、美里町では午前3時前、裏山が崩れ、住宅1棟が土砂に巻き込まれ、この家に住む男性の救助作業が現在も続いています。

雨は三連休最終日で賑わっていた熊本市の中心部も襲いました。大量の水が流れ込む飲食店も。

「大変ですね。帰れるか不安です」
「車が水に浸かって、ここで待機です」

午前7時時点の県のまとめでは、県管理の河川のうち境川・木葉川・木山川・井芹川・坪井川の5つの川で氾濫が発生したとみられるということです。

この大雨に伴い、大きな被害が確認された県内4つの市と町に災害救助法が適用されることになりました。