80年前の戦争で受けた心の傷、戦争トラウマについて考えるシンポジウムが3日、那覇市で開かれました。
このシンポジウムは戦争トラウマやそれによって引き起こされる心的外傷後ストレス障害=PTSDについて理解を深めようと開かれたものです。
講演では沖縄と日本本土、そして中国・南京において戦争トラウマが子や孫の世代にまで連鎖している事例が報告されました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、PTSDを患った日本兵の家族会を立ち上げた黒井秋夫さんが、家族の戦争体験を見つめ直すことの重要性を語りました。
PTSDの日本兵家族会・寄り添う市民の会黒井秋夫さん
「おじいちゃん、おばあちゃんはどんなふうにあの戦争を生き抜いたんだろうか、その影響はどういうふうに今の私の人生の中に影を落としているんだろうかと」
「もし親たちに『どうだった?』と聞いたことがなければ、そういうことを聞いてみるというのは大事なことではないか」
会場には280人が集まり、80年たってもいまだに影響が残る戦争の実態について認識を深めていました。