カムチャツカ半島付近の巨大地震では、県内全域に高さ1メートルの津波の到達が予想され、沿岸の住民は避難を余儀なくされました。去年4月に台湾で起きた地震以来となった津波からの避難。前回課題が見つかった地域では今回、教訓は生きたのでしょうか。

西海岸に面する宜野湾市の伊佐区は、低いところでは海抜が2メートルと低地にあるため、普段から定期的に避難訓練を行い津波に備えています。去年4月の津波警報の際は強い危機感があった一方、高層の市営住宅に避難する移動手段がなく自宅に残される高齢者がいたなど課題がありました。

しかし、自治会長の安良城さんは、今回は当時との温度差が見られたと感じています。

▼宜野湾市伊佐区 安良城かつみ 自治会長
「避難訓練でやっているように伊利原市営住宅に避難した人と、(老人施設の)愛誠園に避難した人がいましたが、前ほど(避難する)人数はそんなに多くなかったです」
――今回は「注意報」だから反応が違った?
「そうですね」

また、避難先からいつ自宅に戻っていいのかの判断にも迷いが生じたといいます。

▼宜野湾市伊佐区 安良城かつみ 自治会長
「避難している人はもう帰していいかどうかの判断がつかずにいたら、消防の人が巡回していて、消防の人と話をしたら陸地の人は避難はしなくてもいいとのことだった」

安良城さんは今後の備えとして、低地にある伊佐区への早くて正確な情報伝達のため市や関係機関がしっかり連携してほしいと要望していました。