テニススクールやヨガスクールを運営していた高岡市中川本町の「エヌケイシー(旧センティア)」が、7月29日に富山地裁から破産手続き開始決定を受けていたことが、帝国データバンク富山支店の調べでわかりました。負債総額は約11億円に上るとみられています。

帝国データバンク富山支店によりますと、「エヌケイシー」は2005年に創業し、「センティア」というブランド名でテニススクールやヨガスクール、温浴施設「まちなか天然温泉ゆくりえ」などを運営していました。

2019年には富山県内外で計16店舗まで事業を拡大し、年間収入は約5億5000万円を計上していました。しかし、借入金に頼った急速な店舗展開や新規事業の失敗により、財務状況が悪化していたといいます。

さらに新型コロナウイルスの感染拡大で会員の脱会やレッスンの延期が相次ぎ、資金繰りが厳しくなりました。店舗の閉鎖や規模縮小などで立て直しを図りましたが、経営の見通しが立たなくなったとみられます。

なお、「センティア」ブランドのテニススクールとヨガスクールのほとんどは、他社に運営が引き継がれて営業を続けています。一方、温浴施設「まちなか天然温泉ゆくりえ」は7月28日までに営業を停止しました。