タイとカンボジアの国境地帯で続く軍事衝突をめぐり、カンボジア政府は、「タイ軍の戦闘機が毒ガス爆弾を使って攻撃した」と主張しました。両国の非難の応酬が激しくなっています。

タイとカンボジアが領有権を争う国境地帯では、28日も交戦が続いていて、これまでに双方の民間人ら230人以上が死傷しています。

戦線が徐々に拡大するなか、カンボジア国防省の報道官は28日、「タイ軍の戦闘機が毒ガス爆弾を使って攻撃した」として、「国際法の原則に違反している」と非難しました。

タイ軍は「まったく根拠がなく、事実を歪曲している」として、化学兵器の使用を否定しています。

カンボジア側はこのほか、タイ軍が殺傷能力の高い「クラスター爆弾を使用した」とも主張していますが、タイ側はこれについて「軍事目標に対し、必要に応じて使用する権利がある」と正当性を強調。

タイ政府はまた、「多くの民家や病院などが狙われ、被害が拡大している」と主張するなど、非難の応酬が激しくなっています。