26日に宮崎商業の2連覇で幕を閉じた夏の高校野球宮崎大会。
準々決勝、富島対延岡学園の試合を特別な思いで見守った家族に注目しました。

クーラーや電源がある部屋の貸し出しを高野連に働きかけ

22日に行われた夏の高校野球宮崎大会の準々決勝、富島 対 延岡学園の試合。シード校同士が激突し、1点を争う熱い戦いが繰り広げられました。

この試合をサンマリンスタジアム内にある部屋で観戦したのは、富島高校の金丸純真選手の母・香織さんと、重い障害がある姉の詩乃音さんです。

詩乃音さんは2歳ごろに難病を発症して寝たきりになり、香織さんはつきっきりでケアにあたってきました。

このため、香織さんは、純真選手の試合の応援に行く際は、病院の短期入所を利用するなどしていますが、今回、雨天順延の影響で調整がつかず、準々決勝の観戦は諦めかけていました。

(母・香織さん)
「再度(病院の)予約を取ることができなくて、これは(詩乃音さんを)連れて行かないと見られないってなって。車待機しながら、ちょっとだけ出してとかも考えた」

そこで、香織さんは、富島高校野球部の松尾拓也部長に相談。

松尾部長は、体温調節が難しい詩乃音さんのために、クーラーや電源がある部屋の貸し出しを高野連に働きかけました。

(富島 松尾拓也部長)
「ご家族がケアで試合を見られないという話を聞いたときに、障害があっても、なくても、高校野球というスポーツを楽しんでもらいたいという思いがあって」